あまい誘惑

黄昏の破片が導いた先

やはり光りの奥には、宮殿の宝物庫があった。

やった! ヴァンが宝物をあさっていると、大きな女神の像から一条の光りが発し、光る魔石が現れたのだ。

これは・・・・ と、ヴァンがその魔石を手にしたその時、宝物庫の扉が開き・・・

ヒュムの男と、ヴィエラの女が現れた。

どうやら彼らも宝を狙っているようだ。

「あんたは?」 ヴァンが尋ねた。

「この物語の主人公さ」 そのヒュムの男は、呆れるようなセリフをいい、ヴァンが手にした魔石

を自分に渡すようにと言った。

ヴァンは断固として拒否し、そのヒュムの男に魔石を奪われないように宝物庫の外へ出た。

外では戦闘の音が聞こえた。

宮殿に潜入していたダルマスカ解放軍が、帝国に抵抗すべく反乱を起こしたようだ。

しかし執拗にヴァンから魔石を奪おうとする男。

しまいにはエアバイクまで使って追いかけてくる有様だ.

絶対に渡さない!

ヴァンはエアバイクに引きずられながらも魔石を手から離さなかった。

やがて、ヴィエラが操縦するそのエアバイクの浮力が落ち始める。

コントロールも利かないようだ。

3人を乗せたエアバイクは、王宮の奥深くに落ちていった。

 

エアバイクはガラムサイズ水路に落ちたようだ。 なんてことだ。

おまけにさっきのヒュムとヴィエラも一緒だ。

ここが水路のどの辺なのかは誰にもわからない。

出口までコイツらと一緒に行かなきゃならないようだ。

ヒュムの男の名は、バルフレア。

ヴィエラはフランと言う名前だ。彼らは空賊だと言った。

空賊だって? ヴァンは急に興味がわいた。

おまけに彼はヴィエラを近くで見たことがなかった。

なんて美しいのだろう。

見とれるヴァンをバルフレアはからかった。

バルフレアは、悪いヤツではないようだ。

なんの因果か3人は、協力して水路を進むことになった。 3人は水路をどんどん進んだ。

 

バルフレアとフランは強い。

魔物を次々と倒していく。

ヴァンは少し心強くなった。

 

だいぶ奥に進むと、どこかで人の声がした。

3人は、声のする方に近づいていく。

辿り着いた先には、若き女性が帝国兵に囲まれているところだった。

ヴァンはとっさに思った。

助けなければ。

彼は女性に、自分のもとへ下りてくるように叫んだ。

女性は少しためらっていたが、身の危険を感じたのか、

下にいるヴァンのもとに飛び降りてきた。

事情はわからないが、ここは帝国兵と一戦交えなければならないようだ。

ヴァン、フラン、バルフレアは帝国兵に向かっていった。

しかし、その女性の戦闘の腕もなかなかのものだ。 次々に敵を斬りつけていく・・・

ただ者ではなさそうだ。

帝国兵を倒すと、女性は自分の名を名乗った。

「アマリア」 彼女の名前だ。 彼女の側で、ヴァンの手の中にある女神の魔石が光った。

「ほぉ・・・こいつはまた」 バルフレアはますます魔石を欲しそうに言った。

ヴァンは、ムキになって拒否した。

アマリアも光る魔石に興味を持ったようだが、それが盗んだものだと知ると、あきれ顔でため息をついた。

バルフレアとフランは、アマリアが解放軍の一員であることをすぐに察し、関わることに躊躇していた。

できれば関わりたくない。 それが2人の本音だった。

しかしヴァンはそんなことおかまいなしにアマリアに、出口まで同行することを提案する。

アマリアは憮然としながらも、その方が安全であることは言われなくてもわかっていた。

仲間がひり増え、4人は水路を先に進んだ。 水路には多くの魔物が巣食う。

4人は燃えさかる魔物、ブッシュファイアを倒し、ようやく出口にさしかかった。

しかし、そこまでだった。

王宮への侵入者を追いかけてきた帝国兵たちに取り押さえられ、4人は拘束されてしまったのだ。

帝国兵にとらえられ、牢獄へ向かうヴァンたちにパンネロが気づいた。

パンネロは悲痛の表情でヴァンに近づいてきて、帝国兵たちに取り押さえられる。

ヴァンはパンネロに元気な姿を見せようと、悪態をつくが、帝国兵に殴られ、気を失ってしまった。

悲鳴を上げるパンネロ。

バルフレアはそんな彼女を気遣い、ヴァンを連れて帰ると、約束した。